オープン戦がもたらすシーズンへの影響

年間を通じて行われるプロ野球には、オープン戦とシーズン戦の2つが存在します。オープン戦は3月ごろから2週間ほど行われ、新加入の選手や若手を中心に各球団これからシーズンを戦っていくにあたって目標とするチーム作りを固めていく時期になります。特に結果を残さないと実際にシーズンに入った時にスタメンで使ってもらえなかったり、二軍に降格されてしまうような若手や新加入の選手などはオープン戦でいかに結果を残すかが重要になってきます。

しかしながら、毎年オープン戦で良い成績を残した選手が必ずシーズンでも活躍するといったことはなく、どちらかというとオープン戦で優れた成績を残した選手はシーズンに入ると不調に陥ることが多いです。考えられる原因としては、他球団の研究が挙げられます。オープン戦で優れた成績を残すということは、それだけ他球団にとっては脅威になります。シーズンに入っても同じような結果を残されてはたまらないと、他球団はその選手の弱点を試合の中や試合後に探ってきます。脅威となるかもしれない対象が打者の場合は、相手バッテリーは試合の中でまんべんなく様々なコースと球種を投げ分け、打者の対応を確認しながらシーズンに入った時の抑え方を考えていきます。

オープン戦はいわゆる練習試合のようなものですから、オープン戦でどれだけ打とうがどれだけ抑えようがシーズンに入ればその成績はまた0からのスタートになります。そのため、オープン戦は調整の場であると言われることも多いです。オープン戦で結果を残した選手は、シーズンに入るとこれまでとは全く違う攻め方や厳しい攻め方をされることが増えます。そういった攻め方をされても対応できる選手がシーズンでも結果を残し、逆に対応できない選手はシーズンに入るとオープン戦の頃に比べ成績を落とすといった風に表れると考えられます。

ベース上の駆け引き